challenge(チャレンジ)のタイヤってご存じですか?

今日は、challenge(チャレンジ)のタイヤをご案内します。
challengeは、かつては高級ハンドメイド、レース向けタイヤで頂点を究めたブランドを源流とするメーカーです。
近年ではオフロード向けのタイヤも積極的に展開し、特にシクロクロスでは愛用者が多いことで知られています。
ベックオンで実施中のPOPUPショップキャンペーンでは、3種類のオンロード用タイヤを展示しています。
これらのタイヤの良さ、違いを理解するには次のキーワードがポイントです。
・トレッド
・ケーシング
・TPI(thread per inch)

タイヤの図面
路面とコンタクトするトレッドには、合成ではなく天然のゴムを採用し、グリップ力と振動吸収性の向上に一役買っています。
タイヤを形作るケーシングは、ポリエステルやコットンを素材とした細い繊維を高密度で使用する事で、タイヤは真円に近い状態に膨らみ、路面の状況に合わせてしなやかに変形します。結果的に乗り心地は良くなり、グリップ力の低下やタイヤが跳ねたりといった、減速する要因が減り、スムーズに、速く、走る事が可能です。
ケーシングのしなやかさはTPI(thread per inch = 1インチあたりの繊維の数)という数値で表示され、数字が多いほどしなやかで、軽量なタイヤを作る事ができます。
<HCL CRITERIUM 320TPI>
コアスパンという強靭でしなやかな繊維で出来た高品質なケーシングを採用しており、オンロードでのスピードと快適性を追求したレーシングタイヤの最高峰。
<HCL STRADA 300TPI>
CRITERIUMに比べてトレッド面が広く、コーナリングやウェットコンディションでも強力なグリップ力を得る事が可能。耐久性も高く、トレーニングからレースまで幅広く対応できるタイヤ。
<HCL ELITE XP>
天然ゴムのトレッド、ハンドメイドというハイエンドと同様のコンセプトで作られた異色のエントリーモデル。
→インプレッション
今回レポートするHCL ELITE XPはエントリーグレードに位置するタイヤですが、驚くべきことに、この価格(税込)4,950円にも関わらずハンドメイドなのです。
ハンドメイドのクリンチャータイヤは、空気圧を上げた際に真円に近い状態にタイヤが膨らみます。路面の凹凸などの変化への追従性が高く、しなやかなケーシングとの組み合わせで転がりの軽さと安定感を演出してくれます。
実際に試乗した感覚では、ハイエンドモデルほどの快適性や、転がりの軽さは感じられないものの、コーナーでのグリップやダウンヒルでの安定したコントロール性は全く問題なく、日常のライドからツーリングまで幅広くこなせそうです。
他のメーカーの同価格帯のタイヤと比べると220TPIとケーシングのしなやかさは群を抜いており、今使っているタイヤが「固くて疲れる」というイメージを持っている方におススメです。