ITU世界パラトライアスロンシリーズ参戦してきました!
こんにちは。ベックオンスタッフ武友です。
私はトライアスロン競技を自身で楽しむ傍ら、パラトライアスロンのガイドとして活動しています。
今回5/12(土)に行われたITU世界パラトライアスロンシリーズにリオ2016パラリンピックにも出場した
PTVI(視覚障害)の円尾敦子(まるおあつこ)選手(アルケア・グンゼスポーツ)のガイドとして参戦してきましたので、その時のことをレポートしたいと思います。
このレースは神奈川県横浜市で行われており、山下公園周辺を駆け抜ける特設のコースが設けられます。
距離はスプリントディスタンス(25.75km) でスイム750m(1周回)、バイク20km(4周回)、ラン5km(3周回)で競われる国際トライアスロン連合(ITU)公認レースです。
今回のレースは、パラトライアスロン部門・カテゴリー全男女総数(6部門×男女)で70名までしか参戦できず、エントリーをしてもポイントランキングの順位によってはレースに出ることができないというレベルの高いものです。
このレースに円尾選手は出走しました。

リラックスした表情の円尾選手と武友
前日の金曜日に早朝よりバイクコースの試走、午後よりスイムの試泳、受付・説明会がありました。この日は肌寒く、水温も低めでした。当日もこんなに寒いとちょっと嫌だなと思いました。
しかしそんな心配は無用、レース当日は早朝より気温が上昇し、スタート時はやや暑いくらいになりました。
スタートは朝6時55分。とっても早いので、逆算して起床するなどちょっと気を遣いました。
カテゴリーごとの時間差スタート。弱視の女子は全盲の女子とのタイムファクターが3分42秒。今回は選手数も少ないということもあるのですが、全盲女子のスタートから3分42秒後にスタートするため、バトルになることはありませんでした。
円尾選手から、急な心拍の上昇を抑えるために最初は抑えて泳いで欲しいとの指示があったので水中で様子を見ながら泳ぎ進めました。スイムでは、太ももをひもでつないで一緒に泳ぎます。
海は思ったより冷たくなく波も高くなかったのですが、第1ブイに朝陽があたりちょっと見えにくかったです。4つのブイを通過し4位でスイムアップ。
ウエットスーツを脱ぎながら、前方の状況・段差などを確認しながらトランジッションへ。
スイム時に着用したものは全てカゴの中へ。
カゴの中から出ているとペナルティとなってしまいます。このような小さなことを気を付けないといけません。
バイクへ。視覚障害のクラスではガイドがタンデムバイクのパイロットになって一緒に走ります。
私達もタンデムバイクでの走行には慣れて、ふたりの息も合わせてスムーズにこなせるようになりました。
早々と外国人選手に追い抜かれますが、焦らず私達のペースで走行。
苦手なUターンでは減速からのスピードアップのくり返し。
コーナーやUターンからの立ちあがりに限らず、途中途中で会話しコミュニケーションをとりながら走行しました。
バイクはトラブルなく終了し、ランへ。
前日までの涼しさは全くなく気温はどんどん上昇します。
ランではお互いの手にロープを結び、声掛けをしながら一緒に走ります。
ロープがつながっているからといって選手を引っ張るようなことをするとペナルティになってしまいます。
路面状況や先の状況などを選手に伝える事はもちろん、円尾選手の息遣いをみながらペースなどを調整します。
今回のレースで初めてガーミンを導入してみました。途中で具体的なペースを確認することと伝えることができてとってもよかったです。
また、ペナルティボードにも目を向けて自分たちの番号がない事の確認など周囲の状況なども見ながらいろんな判断をしていきます。
円尾選手にとって今シーズンの初レース。冬場は身体の故障によりあまり練習できず、調子が上がりきっていなかったので、レースに対して不安があったようです。
いつもの円尾選手の実力を発揮するには至りませんでしたが、ここから悪くなることはないはず。この先は調子を上げて、成績ももっと上がっていくでしょう。
円尾選手の今年のトライアスロンシーズン、私を含めガイド達と共に楽しんでいってもらえたらと思います。
ちなみに、去年もこの横浜大会に円尾選手と出走してました。そのときのレポートはコチラをご覧ください。↓
パラトライアスリート円尾敦子選手の応援お願いします!
そして、明後日6月10日はいよいよ『大阪城トライアスロン2018』が開催されます。
ベックオンのお客様もたくさん出走する予定の方いらっしゃいます。レース参戦されるみなさん、安全にレース楽しんでくださいね!
昨年、武友が参加した時のレポートもありますので是非ご参考ください。