カタログだけでは分からない最近のドロップハンドル分析してみた
以前にも特集したことのあるドロップハンドルですが(レディース特集~ハンドル交換のすすめとポンプ)、今回は日本人の体格、ライディングスタイルを熟知した東京サンエスがリリースする、DIXNA(ディズナ)のハンドルを例に、より細かく分析してみたいと思います。
近年、コンパクトやアナトミックシャローと言われるハンドルが大流行しています。
その特徴を簡単にまとめると下記の通りです。
・ショートリーチ
・ショートドロップ
・ドロップ部分(下ハン)を握った時にブレーキレバーが近くなる
下ハンが使いやすく、どのポジションでもストレスが少ないポジションを取りやすいことから、完成車に取り付けされている事が多いハンドルです。
DIXNAのドロップハンドルにレバーを取り付けた状態で比較してみます。
1番手 ジェイフィット モア
初代ジェイフィットが登場してから10年ほどが経ちますが、ブラケットへと続く肩部分の落差がなく、上体を起こした、リラックスしたポジションを取りやすい事が特徴です。また、サイズによって異なるドロップとリーチを採用し、下ハンを握った時でもブレーキレバーに指を掛けやすいデザインとなっています。390mm、410mmという珍しいサイズを展開している点も見逃せません。国内トップレベルのプロ選手が使用するなど、以前としてその魅力を失っていない完成度の高いハンドルです。
サイズ(360~)
リーチ 75mm
ドロップ 115mm
サイズ(400~)
リーチ 81mm
ドロップ 125mm
2番手 ジェイフィット トラッド
ジェイフィットのどこでも持ちやすいという部分を継承し、さらにドロップを深くとることで、よりライダーの力を引き出すポジションを作る事が可能にしたのがこちらのハンドルです。それでいて、下ハンを握った際のブレーキレバーまでのリーチはジェイフィットよりも短くなっております。モデルのレバーを取り付けた実寸でジェイフィットの65mmよりも近く、60mmでした。
リーチ 70mm
ドロップ 130mm
3番手 ジェイフィット アーク
ドロップは浅いものの、肩部分の絶妙な落差のおかげで、掌を預けたリラックスした姿勢から深い前傾をとるポジションまで、幅広くライダーの要求に答えてくれるハンドルです。
また、ブラケット、下ハンいずれのポジションでも、ブレーキレバーが握りやすい事も特徴です。下ハンを握った時のリーチは距離は55mmでした。
このハンドルの注目すべきは、フラット部分がライダー側に曲がっており①、非常に緩やかなカーブ②を描いてドロップしていることです。この曲げ加工のおかげで、レバーが掌側に近づくことでブレーキレバーが握りやすくなっているのです。
リーチ 65mm
ドロップ 120mm
まとめ
ライダーの要求に答えて、ドロップハンドルの形状は様々な加工が施されるようになりました。ハンドルの選択肢が増えた事は良いのですが、今回ご案内したディズナのハンドルのように、従来のリーチ・ドロップだけではその使い勝手を判断できないものも多いです。現状のハンドルに不満がある方は、ぜひベックオンにてご相談ください。