さて、問題です。廉価で一番効果のわかる自転車部品は何でしょう?
皆さん、早速ですがクイズです!
タイトルにもうたいましたが、「費用対効果の高い自転車パーツは何」だと思いますか?
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そう、答えは
「チューブ」!!!
です。
チューブは地味ではありますが縁の下の力持ち、乗り心地と転がり抵抗を司る部品であり、ものによって全く違う乗り心地を味わうことができます。
ロードバイクにはサスペンションが付いていません。ですから衝撃吸収や乗り心地は、タイヤの中におさめられているチューブの空気圧で調整しなければなりません。
タイヤは『靴』、チューブは『靴下』の役割を果たしていると例えるとわかりやすいかも知れませんね。
チューブの種類には、ラテックスチューブとブチルチューブの2つがあります。
ラテックスチューブはの原料は天然ゴムです。伸展性、反発弾性に富み、引裂き強度も高いので、突き刺しパンクになりにくいと言われています。
しなやかで乗り心地もよいラテックスチューブは高価で、耐熱性に劣るので、ブレーキング時にリムが高熱(200°以上)になるカーボンクリンチャーホイールには残念ながら取り付けができません。
(*ディスクブレーキ仕様は使用可能)
対してブチルチューブは廉価でお求めやすく、伸展性、反発弾性、引裂き強度はラテックスチューブに劣るものの、衝撃吸収性、耐熱性が高く、気体透過率が低いのが特徴です。
カーボンクリチャーホイールにはブチルチューブを取り付けてください。
現在主流になりつつあるカーボンクリチャーホイールに、チューブラーホイールでは定番の乗り心地しなやかなラテックスチューブが取り付けできないとなると、困った話ですよね・・・・・・。
そこで今回ご紹介するのが、
MAXXIS(マキシス)のロード用ブチルチューブ、『ウルトラライト』と『フライウェイト』
なぜ今回このチューブを取り上げたかと言うと、お求め安くて軽量でそして高品質だからなんです。高品質とは「製品精度にムラがない」ということを指します。MAXXISの高品質をわかっていただくために、軽量ブチルチューブで有名な某メーカーの製品を、フロアポンプで3回ポンピングして膨らませてみました。
ご覧の通り、一部分だけ極端に風船のように膨らんでいます。せっかくなので、膨らんでいないところと膨らんでいるところを切り取ってノギスで厚みを測ってみました。
これだけ厚みが違い過ぎると、規定気圧まで空気圧を上げると乗り心地に影響するのは一目瞭然です。「製品にムラがある」と言っていたのはこのことです。(決して製品不良というわけではありません。)
対して同じ重量のMAXXISのチューブはというと、
見事に均一に膨らんでいます。
膨らみが均一
=(イコール)
チューブの厚みが均一
=(イコール)
乗り心地の良い、内部抵抗の少ないチューブ
ということなります。
MAXXISのチューブの特徴をさらに付け加えると、このウルトラライトとフライウェイトチューブは18c~28cと広範囲にサイズ対応されているのと、3種類あるバルブ長(36mm、48mm、60mm)のどれでもバルブコアが外せて延長できる優れものです。また軽量チューブは小さく畳んで収納できるから、サドルバッグやツール缶に入れてもかさばらないのも利点ですね。
ただし注意点もあります。
軽量チューブはタイヤ内部に装着して長期間使用すると、タイヤ内部に張り付く傾向があります。張り付いたチューブを剥がすとチューブが伸びてしまい、再度使用することはできなくなります。しかも張り付いたチューブは変形弾性を低下させて、リム打ちパンクを誘発させてしまいます。張り付きを防止するために、タイヤパウダーをタイヤ内部に塗布して装着していただくことを強くお奨めします。
それから、エアーコンプレッサーでの急圧充填はごくまれにバルブ周辺にダメージを与え、パンクしてしまう恐れもあるのでフロアポンプで充填するようにしてください。
レースやツーリングには『ウルトラライト』。
ヒルクライムなどの決戦仕様には『フライウェイト』と、シーンに合わせてチューブを選択するのが賢い使い方。
<おまけ>
これ、どちらも同じ700×18-28c対応のチューブです。
左が一般的なメーカーのチューブ、右がMAXXISのウルトラライトチューブです。厚みを図ってみたところ左が1.2mm、右が0.6mmでした。
重さは左が109g
右が68g
こうやってまるめて持ち運ぶ用にして並べてみると、一般のチューブがかなりかさばっていて41gも重いことにびっくりしますよね。
さらにフライウェイトはもっと軽いんですよ! ちょっと試してみたいな、って思っていただけましたか?
特に、カーボンクリンチャーホイールをお使いの皆様参考にしてみてくださいね!