ベックオンのこだわり~クランク長について~
みなさん、CYCLE SPORTS8月号は、チェックされましたか??
ベックオンでは、お店を知ってもらうために広告を掲載しています。
今回も、広告で連載している「ベックオンのこだわり」をご紹介します!
クランク長について
ここ数年フィッティングが注目されてきたこともあり、ハンドル高やサドル高だけでなくQファクターやクランク長も気にする方が増えてきました。
最近は150mmから選べたりするので身長の低い方でも無理なく使用できる長さのものが本当に増えました。
しかしここで難しいのはどの長さが一番自分に合うのか、選択肢がふえれば増えるほど難しくなってくるものです。
まずは踏む力「トルク」での違いですが、クランク軸トルクを165mmを100%として基準に計算すると、
クランクの長さ | 165mmを基準としたときのパーセンテージ | 相対ギア |
165mm | 100% | 52T |
167.5mm | 101.52% | 52.8T |
170mm | 103.30% | 53.6T |
172.5mm | 104.55% | 54.4T |
つまり165mmで52Tを踏む力が、172.5mmではテコの原理もあり104.55%と増大して54.4Tを踏む力が同等のトルクということになります。
これだけを見ると長いクランクがやはり有利なのですが、長いクランクを無理なく使いこなすには筋力と長い脚が必要となってきます。
次に関節の運動量を調べてみると、
ヨーロッパのプロ選手の平均股下85cmで172.5mmを使うのは、日本人の平均股下79cmだと、なんと160mmあたりがほぼ同じ関節の運動範囲になるそうです。
じゃあ運動範囲が同じだからと言って、日本人には160mmが合うかというと、172.5mmと160mmを比べた場合8%弱も大きい力で踏まないといけなくなるのでやはり良いとは言えないのです。
昔からあるクランクの測定方法では、固定ローラーの上で自分のFTP値(1)またはAT値(2)で走り、それぞれのクランク長を使用した時の時速、ワット数、心拍などから一番効率のいい値を探すというのあります。しかし、股関節の運動量からクランク長が変わるとポジションも変わる可能性があるので、自分に合ったクランク長をみつけるのは相当時間のかかる作業といえますね。
(1)FTP値(Fumction Threshold Power)機能的パワー境界値長時間継続可能なパワー(心拍数)の値を指す。
(2)AT値(Anaerobic Threshold)無酸素性作業閾値 有酸素運動域から無酸素運動域に変化していく心拍数の値